なぜ親知らずというのですか？

親知らずの正式名称は「第三大臼歯」。「3番目に生えてくる大臼歯」のことです。なぜ俗に親知らずと呼ばれるかというと、「親が知らないうちに生えてくる」からです。

親知らずが急に痛くなりました、抜歯した方が良いですか？

親知らずに痛みがある場合、炎症があり、炎症があるなか抜歯すると、治りが遅く、二次的な感染症を起こしやすくて、痛みも腫れがひどくなることがあります。そこで、抗菌薬を使い、いったん炎症を抑えてから抜歯します。また、強い炎症が起きている最中の抜歯はNGです。炎症によって生じる酸が麻酔薬の効果を打ち消すため、麻酔が効きにくくなってしまいます。

親知らずの痛みの原因はなんですか？

骨のなかで横向きに埋まっている親知らず、あるいは傾斜して頭を出している親知らずは、生えようとして隣の歯との隙間にプラーク(細菌の塊)を溜め込んで虫歯や歯周病を起こします。 睡眠不足や体調不良、女性の場合は妊娠・出産によるホルモンバランスの乱れ等で痛みが生じることも多く、親知らずの生え方によっては神経を圧迫したりして痛みを感じることもあります。

親知らずを抜歯すると腫れは何日くらい続きますか？

通常頬の腫れは、抜いてから2~3日がピーク。1週間ほどで引くでしょう。お口を開ける筋肉が腫れ、開きにくくなったりしますが、腫れが引けば治りますのでご安心ください。

親知らずは何歳頃に生えてきますか？

親知らずが生えてくるのは上下ともに17〜30歳頃に生えてくるのが一般的と言われています。 通常、上の歯の左右に2本・下の歯の左右に２本の計4本の親知らずがあります。しかしこれには個人差があり、全ての人に4本の親知らずが揃っているわけではありません。 また、親知らずは生えてくる人もいれば、親知らずがあっても生えてこない場合もあります。親知らずがあるかどうか確認するには、歯科医院でのレントゲン撮影が必要です。

親知らずは抜いた方がいいですか？

永久歯のなかで最後に生えてくる親知らず。まっすぐ生えているなら問題ありません。ですが、現代はあごが狭く小さくなって、親知らずが半ば埋もれて生えている(半埋伏)人や、傾いて生えている人が圧倒的に多くなっています。 そうした咀嚼の機能を果たさない親知らずは、むし歯の原因になったり歯ぐきに炎症を起こしたり、歯並びに影響するだけではなく、全身の健康にも関わってきます。

親知らずを抜歯するのにどれくらい費用がかかりますか？

保険適用で2000円〜5000円ほどかかります。

親知らずを抜歯すると小顔になりますか？

残念ながら、親知らずを抜くことで小顔になることはありません。 しかし、上下左右で最大4本生える親知らずを抜いた場合に、自然とその歯を支えていた骨が抜歯により痩せていくことで、すっきりした印象に見える可能性はあります。

親知らずを抜かないで良い場合はありますか？

真っすぐ生えていて隣の歯にぶつかっていない、またはまわりの歯ぐきに炎症をを起こしていない親知らずなら、抜く必要はありません。あごの骨に完全に埋もれいて、第二大臼歯からも離れて周囲に病変をつくっていない場合も、抜く必要はありません。

親知らずと歯並びは関係がありますか？

親知らずがあることですぐに歯列への影響を及ぼすというものではありません。しかし、親知らずは通常の永久歯のように真っ直ぐに生えてこないことも多くあります。 親知らずがあり、生えてくるときに歯列を確保するためのスペースが保てないことや横向きに生えるなどの生え方により歯並びへ影響を及ぼし、その結果として歯並びは崩れていくのです。 小さい頃に歯列矯正を行った場合でも、親知らずの生え方が影響し、再び歯並びが悪くなってしまうこともあります。

親知らずはどんな時期に抜くのがおすすめでしょうか？

親知らずは、疲れたとき、ストレスが加わったときに一気に悪化しやすいです。親知らずが悪化するといちばんたいへんなのは妊婦さん。妊娠初期や後期は抜歯できず、出産後まで延期することもあります。将来出産をとお考えのかたは、妊娠前に抜くことをおすすめします。また、将来勉強やお仕事で忙しくなるのでしたら、ぜひその前に。ご高齢になるとあごの骨に歯が癒着し、抜歯が困難になるケースも少なくありません。若いうちに抜いてしまいましょう。

親知らずを抜いたあとの痛みはどれくらい続きますか？

痛みは、正直言って患者様ごとにとても個人差があります。親知らずが深くもぐった難しい抜歯でも「あんまり痛くない」というかたもいれば、簡単な抜歯でも痛みの強いかたもいます。そのため一概には言いにくいのですが、ドライソケットなどにならずに回復の経過をたどった場合、痛むのは2~4日でしょう。